グレーとクロの世界で
「夏音ー!」
ん?あっ……
「香澄、おはよ。」
「おはよー。随分テンション低いわね。なんかあった?」
香澄は中学からの同級生
高校も偶然一緒だった
「別に。朝だから。」
「夏音はいつも朝は機嫌悪いもんね。」
私の性格を知っている香澄は、私の機嫌が悪いのは慣れっこだ
丸出しの不機嫌を嫌と思わずに付き合うのは香澄くらいだけど
「同じクラスになれるかなー?」
「私はどこでもいい。」
香澄は私とは正反対ってくらいテンションが高い
「もう!そんな事言わないでよ!寂しいじゃん。ほら、見に行こっ!」
いつの間にか学校に着いていたらしく、香澄に腕を引っ張られてクラス表の前に立った
えーっと…
あった、A組か
香澄は…
「同じだ!!」
「また同じか。」
中学二年から3年目か?
まぁ、香澄ならいいか
「本当は嬉しいくせに〜。」
「うるさいよ。」
「照れてるー。」
私をからかってくるあたり、なかなか度胸あると思う
だって、私の雰囲気で怖がって誰も近づいてこないから
「早く教室行こうよ!」
「そんなに急がなくても間に合う。」