グレーとクロの世界で
私たちの学校は聖陵高校

共学で、学力はまあまあ高い

私は地元だし、親に勝手に決められてここの高校を選んだ。

というか、理事長が知り合いなんだって

だから、私の行動は逐一報告が入るのだろう

教室のドアの前に立ち、香澄が突然立ち止まった


「緊張するね。」


「全然。どうせ知らない人だらけだし。開けるよ。」


「あっ、ちょっと待って!」


ガラガラ

なんか、視線が集まってる?

何でだろ…

席を確認すると、香澄と前後の席だった

まぁ、私は真鍋夏音で、香澄は三澤だから中学でも前後のことが多かった

私の隣の人、本田って人なんだ

まぁ、関係ないか

どうせ、誰も話しかけてこない


「夏音はよくそんな平然として居られるよね。首席の挨拶しなきゃいけないんでしょ?」


私は小さい頃からずっとお母さんに勉強を強いられてきた

そのせいで頭はいい

というか、首席以外許されない


「まぁね。あんなの、書いてあるやつ読むだけよ。」


「いやいやいや、全校生徒の前で何かをやること自体無理!」


香澄はあがり症だ

でも、私には怖いものなんてほとんどないから

この話はまだ内緒

香澄とは一緒に居るけど、私のことを話すことはほとんどない

だから、私の秘密も何も知らないし、これから話すつもりもない
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