実恋

測定が終わった

「みっちゃん！みっちゃん！どうやった！？」

幸せそうな顔をしたマミちゃんがこちらにスキップで近付いてきた

「162センチ...54キロ...増えてる...」

「ええやんか！普通やで！！ウチな、165センチ50キロなんや！！減ったんやで！！」

大きな声で言った

「良かったね...あ、タクミ忘れてた」

タクミの所へ向かった

「どうだった？」

「ん？170センチ58キロ」

「ヤバイ...追いつかれる」

「お前...ぷっ、50キロ代だな！？」

爆笑された

「膝蹴りされたい？」

「結構でーす」

まだ笑っているタクミ

「みっちゃん、こんなやつほっといて帰ろーや」

「そうだね、帰ろ」

帰りの準備をし校門を出た

「明日から疲れそーやなー」

「だね。」

桜が満開の道

「ミャー」

足元に一匹の小さい猫がいる

「猫ちゃんやー！おいでー！」

マミちゃんの方へ行きゴロゴロと鳴く

「こいつ首輪つけてんなー、飼い猫やな」

「そうだね」

そこで電話が鳴った

マミちゃんの電話だ

「はーい、ん？あーわかった行くわ」

電話を切った

「どうしたの？」

「母ちゃんが用事あるから早よ帰って来いーやって。ごめんな！」

「ううん！大丈夫！またね！」

「おん！」

マミちゃんが走って奥の方へ消えた

「ミャー」

猫はこちらに来てゴロゴロと鳴く

「お前と二人っきりだね」

頭をずっと撫でていると遠くの方から「サチ！」と呼ぶ声がした

そこには金髪で濃いメイクをした女性らしき人がいた

「サチ？」

猫は一目散に女性の方へ向かった

「あ...あの人のか」

女性はこちらを見て向かって来た

「お嬢ちゃん。サチを見つけてくれてありがとう」

よく見ると凄く美人な人だ

「いえいえ！！歩いてたら寄って来たので...」

「あ、お礼するよ。来て」

美人な人についていった