君の専属被写体モデル。
その日の夜。
『こんばんは。突然すみません。私、アオイさんの撮る写真が好きで、被写体やってみたいです』
思い切って、DMを送った。
返事は、返ってこなかった。
翌朝。
インスタグラムを開いても、DMの通知はゼロだった。
忙しいのかな……。
いつもは、すぐに返信してくれるのに。
やっぱり私じゃ被写体になれないのだろうか。
モヤモヤは、消えなかった。
被写体になりたい気持ち。
ネットで知り合った人と会うことへの抵抗感。
被写体に向いていないのではないか、と自己否定感。
それでも、写真の素晴らしさに惹かれて、押さえられない高揚感。
私の心は、色んな感情で爆発しそうだった。