君の専属被写体モデル。
第3章 ポートレート
被写体撮影、当日。
アオイさんと初めて会う日でもある。
集合場所の駅の改札前に、30分も予定より早く着いてしまった。
アオイさんが到着するまでの間、インスタグラムをチェックする。
アオイさんの最新の投稿は、と……。
新しい写真が投稿されていた。
夜道の写真だった。
街灯がぼんやり光っている。
街灯の少ない細い道を、アオイさんらしき影が伸びている。
なんか。
怖い。
と思った。
……見るの、やめよう。
私はスマホをポケットにしまって、アオイさんを待った。