君の専属被写体モデル。



「若い」


気がついたら、口に出していた。


やばっ。


「あ、えっと。えーと」


機転が利かない私に、アオイさんは、


「まあ、私、19歳だからねー」


と、あっけらかんと言ってきた。


19歳……。

そりゃ、若い。


って。


「私より年下!?」

「うんー。私は知っていたけどね! じゃあ、早速、写真撮りに行こうか!」


アオイさんはトランクケースをガラガラと引き、駅の改札を通る。


私も続く。



ホームで電車を待っている間、ふと思ったこと。


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