君の専属被写体モデル。
第4章 勇気を出して
駅前のカフェで待ち合わせた。
店内に入ると、葵ちゃんは椅子に座っていた。
「葵ちゃん」
声をかけると、気まずそうに、
「この間はごめんね」
と、頭を下げた葵ちゃん。
慌てて、頭を上げさせる。
コーヒーを頼んでから私は葵ちゃんに切り出す。
「私、葵ちゃんのこと、知りたい」
目が合う。
一瞬、視線を落とした葵ちゃんが再び私と目を合わせる。
その瞳は、不安げだった。
「……私、嘘ついていた」
ぽつり、と話し始める。