君の専属被写体モデル。
「私、カメラ関係の仕事、していない。社会人でも高校生でもない」
一緒、だ。
そう言う前に、葵ちゃんは言葉を続けた。
「私、精神科に通っていて、病名も診断されている。
小学生の頃から、ずっと精神科。だから、周りのクラスメイトとも馴染めなくて、いつもバカにされていた」
「……」
「だから、いつも独りで行動していて、それが当然だと思っていた。
でも、ポートレート始めてから、目の前に誰かが居て、私の方向を向いて笑顔になってくれているのが嬉しかった」
葵ちゃんは、今にも壊れそうなほど、弱々しかった。