君の専属被写体モデル。



「だけど、被写体になってくれる子は、私を見ていない。見ているのはカメラのレンズ……。私のことなんか、見ていない。
一通りの写真を撮影したら、はい、さようなら。だし……」


葵ちゃんの言葉から、雰囲気から、瞳から、「孤独」を感じた。




「昨日、家に帰ってから、撮った写真をパソコンで見たらひどい出来だな、って思ったよ」


「え?」


「視線が、カメラと合っていなかった。全部、視線が少し上を向いていた」


「あ……」



「……撮られるの、慣れていないんだね」



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