君の専属被写体モデル。



「……撮ってくれてるときの、葵ちゃんの表情、好きだったから」



「え?」


「なんか、好きなことに夢中なんだなって。キラキラしているなって、思った」



私は苦笑しつつ、自分の話をした。



物心ついた時から、気付けば独りだったこと。

友達なんていないこと。

引きこもり生活していること。

精神科通っていること。

学生でも社会人でもないこと。



それと。


昨日の撮影で、私の世界が広がったこと。

感謝しているってこと。

夢を見つけたいってこと。



変わりたい、と思えたこと。



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