君の専属被写体モデル。




いじめも同じ。


なんで、いじめる側に合わせなきゃいけないんだろう。


合わせなかったら、自分がいじめられるから?

だけど、目の前に血を流して、唇を必死にかんでいるクラスメイトが居るんだよ?

それなのに、どうして、誰も助けないの……。

むしろ、「いじめ」を盛り上げて。


うるさい。うるさい。うるさい。


「うるさいっ!」


気がついたら、大声を出していた。

ハッとした時には、クラスが静まり返っていた。

色んな視線が、私に突き刺さる。


ああ、もう、こうなったら、どうでもいい。

血を流しているクラスメイトを引っ張って、保健室へ連れて行った。



明日から、独りぼっちになるな……。

なんて、思った。


だけど、傍観者やいじめっ子になるより、断然マシ。


自分のことしか守れない、汚い人間にはなりたくなかった。


人はみんな、自分が1番可愛いんだ、と改めて思った。


私も含めて、ね。


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