君の専属被写体モデル。
漫画みたい、と思った。
人それぞれ、色んな過去がある。
何度、学校を変えたか。
転校ばかりの、漫画のヒロイン。
独りぼっちな孤独なヒロイン。
病弱なヒロイン。
病弱というより、精神的不安定だけれど……。
私は弱い。
弱いなら、弱いままでいい。
漫画の主人公みたいな、ヒーローに守られるヒロインでいい。
そう思った。
……だけど、私は、ヒロインにもなれない。
現実から逃げているだけの、弱い人間だから。
ヒロインより通行人の方がピッタリだ。
だけど、最後の最後で、最高の笑顔になれるヒロインに憧れるんだ。