禁断プラトニック~元若頭が惚れたのは女子高生~
俺の身元引受人になったって、あの男に得る物なんかない。また娘に近づいて悪さを働こうとでもしたらどうするつもりなんだ?
いくら血のつながりがあるからって、こんなどうしようもない人間引き受けて、後悔するのは目に見えてる。
それでも、無条件に俺の面倒を見るっていうのか……? そんなボランティア精神、どっから生まれるんだよ……。
いくら考えても納得できる考えは浮かばず、苛立ちを募らせた俺はやがて自分の取るべき行動を決め、弁護士に伝えた。
「……沖田氏に、身元引受人をお願いします」
完全に嫌がらせのつもりだった。沖田孝蔵が俺になにをさせようとしているのかは不明だが、与えられた仕事や役割をことごとくないがしろにして、彼をがっかりさせるつもりだったのだ。
がっかり……させるはず、だったのだが。