キミだけはずっと傍にいて。

****


あれから約1時間半。


ティーパーティーは無事終了した。


と言っても、学園中の女子がほぼ全員つめかけたため、途中で材料がなくなり、強制的に終わりにするしかなかった。


まだ並んでいた女の子たちはすごく残念そうにしていたけど、事情を説明したら、みんなとぼとぼと帰っていった。


「お疲れー、ゆうなちゃん。後は俺がやるから大丈夫だよ。」


「え、でも…」


「いいのいいの。今日、ゆうなちゃんすごく頑張ってたから。ここは素直に甘えて?」


ウインクしながら、今日は特別ね、と言ってくる晴希さん。


わたしは迷ったけど、今日ばかりやっては素直に甘えることにした。


「ふう…」


わたしは一人息を吐き出す。


こうして一人になると、自分が思っていたよりも疲れていたことに気づく。
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