キミだけはずっと傍にいて。
♯ 第11話
「僕、ゆうなのことになると余裕ない。」
*冬舞side*
はあ…
ゆうなのことになると、自分が自分じゃなくなる。
前々からそうだったけど、ゆうなと付き合うことになってから、独占欲に拍車がかかっているような気がする。
僕は今朝の自分の行動を後悔していた。
朝。
僕は、ゆうなと一緒に学校に行こうと思って、ゆうなの仕事が終わるまで玄関脇で待っていた。
しばらく立つと、扉が開いてゆうなが出てくる。
「ゆうなちゃん、行ってらしゃーい。」
「あ、行ってきます。」
僕は、晴希ににこりと笑って返事を返すゆうなに、ムッとした。
「…遅い、ゆうな。」
「……へっ?と、冬舞くん?」
ゆうなは僕の姿を見て、キョトンとしている。