キミだけはずっと傍にいて。

だけど、何か言わなくちゃっ…


そう思った時、今度は違う男の子の声が聞こえてきた。


「冬舞、こんなところにいた…ってあれ?女の子?」


その男の子はわたしを見て一瞬キョトンとし顔になったものの、あっと何か思い出したように、笑顔になった。


「もしかして君?転校生で特別寮の新しいメイドになってくれるっていう子!」


「は、はい…。そうです。あの…もしかして、あなたも特別寮の方ですか?」


そう聞いてみるけど、聞く前からなんとなく分かっていた。


学園の説明をお父さんから受けた時に、特別寮のメイドの存在は、特別寮の生徒しか知らないって。


だから、他の人達には、自分が特別寮のメイドだってことはばらすなって言われたんだ。


だから、メイドのことを知っているってことは多分…
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