キミだけはずっと傍にいて。
あの手紙の文章はベタすぎて、普通のやつならすぐに告白の呼び出しだと気づく。
しかも屋上に呼び出すとか、どう考えても百パーセント告白しかありえない。
でも、そもそもゆうなは、自分が僕以外の男から好意寄せられる可能性があることを全く考えていない。
とにかく急がないと……!
ゆうなを呼び出したやつが必ずしもいいやつだとは限らない。
「……っ!やめてっ!近づかないでっ……!」
屋上への階段を登りきったところで聞こえてきた声。
今の声…
ゆうなっ……!!
怯えたような声に、相手の男がゆうなに何かしようとしているのだと分かり、ふつふつと怒りが沸いてくる。