キミだけはずっと傍にいて。

僕はゆうなの姿をとらえると、怯えている彼女の背後に素早く回り込み、彼女を相手の男から守るようにギュッと抱きしめた。




「…ねぇ。僕の彼女になにしてるの?」


自分で思ったよりも低い声が出た。


「と…うま…くん……?」


よほど怖かったのか、ゆうなの声はすごく弱々しく、顔も真っ青だった。


…この男、絶対に許さない。


僕は目の前の男を思いっきり睨みつける。


「な……っ!南 冬舞……!?な、なんでお前がここにっ……!!」


…へぇ、僕のこと知ってるんだ。


っていうかこいつ、どんだけ頭悪いの?


さっき僕、ゆうなのことちゃんと彼女って言ったはずなんだけど。


「…あんた、頭悪いの?もう一回言うけど、ゆうなは僕の彼女なの。分かったら、手出さないでもらえる?」
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