キミだけはずっと傍にいて。

「わたしは綾瀬 ゆうなです。」


すると、何に驚いたのか、柳川くんの目がまん丸に見開かれていく。


「ど、どうしたの…?」


「…あ、いや、なんでもないよ!ゆうなって可愛い名前だね。」


柳川くんはそう言ったものの、綾瀬 ゆうなって、あのゆうなだよな…?などと呟いている。


柳川くんがわたしの名前に驚いたのは気になったけど、それ以上聞くことはしなかった。




その日は結局、柳川くんと南くんに特別寮まで案内してもらった。


って言っても、南くんとはほとんど何も話さなかったけど。


厳密に言えば、わたしの方から少し話しかけてみたんだけど、見事に冷たく返されてしまった。


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