キミだけはずっと傍にいて。

あの二人を待たせるとめんどくさいことになるので、それだけ言って先を急ぐ。


「あ…ちょっ…ゆうなちゃん……!?」


寮を出て学園の門の前へ急ぐ。


すると、見知った姿が見える。


「祐樹にぃ、侑李……!お、お待たせ……」


つ、疲れた……


「二人とも、早く行くよ…!」


忘れていたけど、祐樹にぃと侑李を冬舞くんに会わせるわけにはいかない。


だって、わたしに彼氏ができたって二人に知られたら……


か、考えただけでもめんどくさい…


「ゆうなちゃーん…いた……。」


え、柳川くん…もう追いついたの……!?


その後ろから冬舞くんや特別寮のみんなもやってくる。


「急に行っちゃうからびっくりした……ってあれ?」


柳川くんの目は、わたしではなく祐樹にぃと侑李を捉えている。
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