キミだけはずっと傍にいて。
♯ 第2話
「…別に。あんたのためじゃない。」
*ゆうなside*
次の日の朝。
わたしは、昨日晴希さんに言われた通りの時間に起きた。
晴希さんというのは、特別寮のシェフをしている東雲 晴希 (しののめ はるき) さん。
年は20代くらいで、わたしたちとあまり変わらないように見える。
その名の通り特別寮のみんなの料理を作っている方。
だけど、前のメイドさんが辞めてからは、リビングや部屋の掃除など他の家事もやっていたみたい。
昨日も初めて顔を合わせた時、来てくれてすごく助かる〜と感激していたくらいだ。
「晴希さん、おはようございます。」
「あ、ゆうなちゃんおはよう。」
ニコッとあいさつを返してくれる晴希さん。
その笑顔は眠気を吹き飛ばしてくれるよう。
きっと女の子は晴希さんのこんな笑顔見たら、惚れちゃうんだろうな。