キミだけはずっと傍にいて。

その言葉の意味を理解した時、俺はその場にいることが出来ず、病室を飛び出した。


『こら!病院では走らないの!』


と注意する声が聞こえてきた気がしたけど、そんなことはどうでもよかった。


走って…走って……


屋上のドアを勢いよく開ける。




なぁ……かみさま……


どうして……どうしてっ………!!


『うわぁぁぁぁーー!!』




誰もいない屋上でひたすら一人で泣き叫ぶ。




そこからどうしたのかは正直覚えていない。


俺は現実から逃げるように一週間眠り続けた。


目が覚めた時、一週間経ったら、俺のことを思い出してくれるんじゃないかって思ったけど、やっぱりゆうなは覚えていなかった。


さらには俺の父さんや母さんのことも忘れているらしく。
< 221 / 296 >

この作品をシェア

pagetop