キミだけはずっと傍にいて。

俺の心に差し込んだ光は一瞬にして消えた。




ゆうなが俺のことを覚えていない……その事実が受け入れられなくて。


目が覚めた後もうまく食事が取れなかったり。



そんな俺を心配した父さんと母さんから、急に東京に引っ越すことを決めたと言われた。



ゆうなは俺達のことを綺麗さっぱり忘れているし、お医者さんも出来るだけ顔を合わせない方がいいと言っていたらしい。


もしかしたら、事故のことを思い出して、ゆうなが辛い思いをするかもしれないから、と。




…もうゆうなに会わない方がいい。


それなら、いっそもうゆうなに会えないところに行った方が俺も辛くないし、お互いのためだと思ったんだ。




だけど……ゆうないない生活は、思った以上に辛かった。

悲しくて苦しくて苦しくて……


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