キミだけはずっと傍にいて。

「特別寮って男子だけじゃない?だから当然料理がまともにできるやつがいなくて。唯一冬舞ができるんだけど、手伝ってくれるわけじゃないからさ。だから、こうやってゆうなちゃんと料理をできるのは、俺としては結構嬉しいわけ。」


な、なるほど…


確かに料理できる男の子ってあんまりいないよね…


それに、みんなは世間一般でいうセレブだから、尚更料理なんてしないはずだし。


だから、南くんが料理できるのは少し意外かも。


セレブだからっていうのもあるけど、なんかそういうめんどくさいことわざわざしなさそう。


まだ会って間もないけど、南くんってこう…人とか物事に無関心なタイプに見えるんだよね。


「ゆうなちゃん、どうかした?」


ハッとして顔を上げると、晴希さんが怪訝そうな顔をしてこちらを伺っていた。
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