キミだけはずっと傍にいて。

でも……やっぱり心配。


自分で言うのも恥ずかしいけど、冬舞くんは、わたしと会えない分、毎日夜に電話する時間を楽しみにしてくれてた。


もちろん、わたしも。


だから、もし昨日寝ちゃったとしても、今日になってメッセージに返信くらいはしてくれると思っていた。


それなのに、昨日送ったメッセージに返信はないし、それ以前に既読すらついていないんだ。


一瞬、愛想尽かされたのかな……なんていやな考えが頭を過ぎる。


だけど…冬舞くんはそんな人じゃないって、わたしが一番よく知っている。




わたしは気持ちを落ち着かせてから、ゆっくり特別寮の扉を開けた。


「ただいま帰りました…」


「あれ、ゆうなちゃん?おかえり〜」


真っ先にわたしに気づいた晴希さんが声をかけてくれる。
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