キミだけはずっと傍にいて。

「そうなのよ。家事が出来ないお父さんを一人に出来ないでしょ?」


とお母さんも言葉を続ける。


だけど、そこでわたしはあることに気づく。


「ねぇ、その話とわたしの転校の話がどう関係あるの……?わたしは今まで通りここに住んで学校に通えばいいんじゃない?」


そうだよ。


わたしは家事だって一通り出来るし、一人暮らしになっても十分やっていける。


少し寂しいけど、転校して親友の美桜ちゃんと離れるより、一人暮らしをする方が断然マシだ。


「それもそうなんだけど、ゆうなが心配でな。何より、お前をここに一人で住ませるなんて言った日にはあの二人が黙っちゃいないしな。」


と苦笑いのお父さん。


…それは確かに。


言われてみればそうかも。


でもそうなったらもう転校する道しかないじゃん…
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