キミだけはずっと傍にいて。

****


HRが終わってすぐ。


わたしのところに、二人の女の子がやって来た。


「ねえ、綾瀬さんだよね?わたし、木立 美優 (こだち みゆ)。よろしくね。わたしのことは美優って呼んでくれていいから。」


背が少し高めで、落ち着いた雰囲気の美人な女の子だ。


「よろしく…えっと…美優ちゃん?」

「こちらこそよろしく、ゆうな。」


そう言ってにっこり笑った美優ちゃんは、まるで女神様のよう。


「わたしは三塚 汐音 (みつか しおね)。汐音って呼んでね、ゆうな!」


か、可愛い…!


美優ちゃんは女神様みたいだけど、汐音ちゃんは天使みたい。


「うん。よろしくね、汐音ちゃん。」


二人が話しかけてくれたことが嬉しくて、わたしも自然と笑顔になった。
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