キミだけはずっと傍にいて。
そして、南くんはというと……
「あの…今日だけでいいんです。わたしと一緒にお昼食べませんかっ…?」
「ちょっとずるい…。わたしも南くんと過ごしたいのにっ…!」
「何よ!わたしだってずっーと南くんのこと好きだったんだから!」
「……うるさいんだけど。ついて来ないでもらえる?」
南くんは鬱陶しそうに周りを囲んでいた女子に一言そう言うと、どこかへ行ってしまった。
な、なんなんだろう…この学園って…
わたしは、なんだか別世界に来た気分だった。
「相変わらずすごい人気ね、三人とも。」
「ほんと〜。モテる男子って大変だよね。」
「美優ちゃん!汐音ちゃん!」
二人とも南くんが消えた方向を見て苦笑いしていた。