キミだけはずっと傍にいて。

……美優ちゃん、絶対知ってる。


昼休みにわたしが冬舞くんのところへ行ってること。


「え!ゆうなどこかに行ってるの?え、どこどこ!?」


汐音ちゃんがわたしたちの会話に食いついてくる。


…こりゃダメだ。

わたしって元々嘘つくのは下手だし、これ以上隠せない。


「……分かった。明日の放課後話すから、それでいい?」


わたしは渋々美優ちゃんの条件を呑んだ。


「いいけど…今日じゃダメなの?」


「きょ、今日はごめん。えっと…お、お兄ちゃんから電話がかかってくるのっ。」


「…ふーん、そっか。なら仕方ないね。じゃあ明日、ちゃんと聞かせてもらうからね!」


あ、危なかった〜……


わたしは、美優ちゃんと汐音ちゃんが食堂へ行ったのを確認して、はあとため息をつく。
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