キミだけはずっと傍にいて。

「…いい?よく聞いて、ゆうな。さっきゆうなも言ってたように、南くんは何に関しても無関心な節があって、校内じゃ、“無気力王子”とも言われているくらいなの。」


む、無気力王子……?

何そのあだ名…


確かに冬舞くんにぴったりだとは思うけど…


「普段はほとんど話さないし、にこりとも笑わない。何かを一生懸命やってる姿も誰も見たことない。同じ特別寮のメンバーでさえ、塩対応。特に女子のことなんかは見向きもしないんだから!」


と、力説してくる美優ちゃんは迫力がすごい。


た、確かに…美優ちゃんが言ってることは正しい。


今美優ちゃんが言ったように、出会ったばっかりの冬舞くんは、まさにそんな感じだったから。
< 75 / 296 >

この作品をシェア

pagetop