キミだけはずっと傍にいて。

でも…わたしは知ってる。


本当は違うんだって。


それは冬舞くんの見た目だけで決めつけているだけで、本当はすごく優しくて、一生懸命なんだって。


だって、昨日のたこ焼きだって慣れない作業だったはずなのに、興味津々だったし、なんとかたこ焼きをひっくり返そうと頑張っていた。


それに、言葉は少しトゲがあっても、それはただ単に不器用なだけなんだってこと。


ちゃんとわたしが困っているのに気付いてさりげなくフォローしてくれた時だってあった。




「冬舞くんは……すごく優しいよ。」


気づけば、自然とその言葉が口から出ていた。


「「え?」」


二人の声が見事にハモる。
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