幼馴染との正しい距離感2
食べるのがもったいないくらいに
可愛いアニマルパフェ

その姿を写真に残してから

スプーンでぱくりとひと口



「……おいしいっ!」


「それは良かった」



ラズベリーソースがたっぷりかかった濃厚なバニラアイス

甘酸っぱくてすごくおいしい


ほっぺたを押さえてその美味しさに悶絶する私をこーくんは嬉しそうに眺めてる


……あ。そうだ


待たせてるって慌ててたのと
甘いものの事で頭がいっぱいで

すっかりタイミングを逃しちゃったけど


「こーくん、あのね
すーちゃんに会ったの」


すーちゃんに会った事を
こーくんに伝えれば


「……すーちゃんって……………昴?」


飲み物に伸ばしていた手がぴたりと止まって、少し驚いたような声が返ってくる


「7組に転校生来たの知ってる?」

「……それが昴?」

「うん。
帰りにね、偶然会ってびっくりした」

「…」

「すーちゃん、相変わらず可愛かったよ」

「…」








……あれ?



「……こーくん?」



全然声が返ってこなくて

こーくんを見れば
さっきとは打って変わって表情が固くて
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