幼馴染との正しい距離感2
「……珍しい
今日はいちゃいちゃしないんだ」


教室の前でこーくんと別れた私
そのまま席に座れば
ミキちゃんが物珍しげな視線を向けてくる



「……いちゃいちゃなんてしてないもん
こーくんが抱きついてくるだけだもん」

「それをいちゃついてるって言うの
まったく…天然無自覚はこれだから…」



いつもは授業が始まるまで
廊下でこーくんと話してる


始業のチャイムが鳴ると
こーくんは別れを惜しむように
私を抱き締めてから自分の教室に向かう

毎朝恒例のそれが今日はなかったから


だからミキちゃんは少し驚いてる


「喧嘩でもしたの?
そんな感じには見えなかったけど」

「喧嘩はしてないよ
ちょっと……キャパオーバー中」


困ったように笑えば
察しの良いミキちゃんは「あー…」っと
納得するように声をあげる
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