幼馴染との正しい距離感2
「!つむぎちゃん」

「こーくん」



すーちゃんを保健室に連れていって
手当てをした後

私はすーちゃんと別れて
そのまま、空き教室で待っていたこーくんの所へやって来た



「大丈夫だった?何もされてない?」

「うん」


駆け寄ってきたこーくんは
頷く私を見て、安心したように
ほっと息をついた


「こーくん」

「うん?」

「怒ってくれて、ありがとう
でも、傷付けるのはだめ」


感謝の言葉と一緒に
殴ったことを柔らかく注意すれば
こーくんは、不服そうに顔をしかめた


「あれでも、抑えたんだよ」

「……あれで?」

「うん」


真顔のこーくん
どうやら、手加減したのは本当のよう


「……でも
こーくんが誰かを傷付けるの、見たくない」

「うん。ごめん」




「どうしても、もう一発殴らなきゃ気が済まなかった」
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