生きていくんだ。それでいいんだ。


「門田さん・・もう・・・
苦しまなくていいんです。

命を賭けてまで、あなたは証明してみせたじゃないですか・・?

例え仲間の皆が・・この事件の真相を知った人があなたの事をとやかく言おうが・・

僕はあなたを想って詠います。

あなたの事が視えて良かった。
あなたと話が出来て良かった。」


『・・・・や・・・・・・』


「・・・・・・・・・・・・。」



『・・・スッ・・やめてよ・・・スッ・・

私なんか・・・・・・スッ・・私みたいな・・・私みたいな女の為に・・

・・わだじみだいな・・おんなに・・

ぞんなやざじいごどば・・
がげないでよ・・!』


「成仏なんかしなくてもいい。
ずっとワタル君の傍にいればいい。

だから・・・彼と、あの子の幸せを一緒に見守りましょう。」


『・・アァァア・・・・
・・・・・アァァ・・・。』


「・・・・・・。」


『アァァアアアアア!!!!!!』





周りから見れば、何も無い“空気”。

周りから見れば、何も聞こえない“空気”。


だけど確かに、
視線の先でゆっくりと膝から崩れ落ちた。


だけど確かに・・
本来の魂の嗚咽がずっとこだまし続けた。






最終章 完


















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