生きていくんだ。それでいいんだ。
――――――
『星野さんの他にも・・
私の事が視える人がいたんですね。』
「彼とバディを組んでいる豊川と申します。
この度は・・ゴホッ!ゴホッ!ご愁傷様でした。」
『はい・・。
あの・・体調悪いんですか?』
「あぁ~・・顔色は普段から悪いのでお気になさらないでください。」
喫煙スペースで煙草に火を付けた豊川さんが門田さんと相対する。
相変わらず・・この人は不味そうに煙草を吸う。
「私からも2~3伺っていいですか?」
『はい。』
「殺された日について、
覚えている範囲で構いませんので、あなたが取った行動を教えてください。」
『分かりました。』
「朝食は何を?」
『土日はいつも朝は食べてません・・。
だから起きてからは特に何も・・。』
「コーヒーもですか?」
『はい・・口にしたのはミネラルウォーターぐらいです。』
長くんの解剖結果の一つ、“胃の内容物”に記載されていた内容を思い出す。
確かにこれといった物は無かったけど・・豊川さんは一体何を知りたいんだ・・?