生きていくんだ。それでいいんだ。
いつも一回に2本以上煙草を吸う豊川さんだったけど、
1本目を消したところで歩き出す。
「門田さん。また何か思い出したことがあったら、
どんな些細な事でもいいので話聞きますからね。」
『ありがとうございます星野さん・・。』
僕も門田さんに一声掛けた後、
今にも倒れそうなフラフラ後ろ姿に続く。
「皆、手分けして漆原について洗っています。
僕達はどこから当たりましょうか・・?」
「・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・。」
「豊川さん?どうしたんですか?」
「・・・昨夜、彼女から伺った話を私にも教えて頂けますか?」
「はい。もちろんです。」
「どうして漆原は暴れ回ったんでしょうね。」
「え・・・・。」
「あ、いえ。独り言です。」
「どういう事ですか?
何か引っ掛かる点が・・?」
「星野君は誰かをストーカーしたことありますか?」
「・・・・ありません。」
「私はあります。」
「え!!?」
「冗談ですよ。」
「・・冗談言うなら、ちゃんと分かるようなテンションで言ってください。」