生きていくんだ。それでいいんだ。
――――――
“ガチャリ”
制服からスーツへと変わった勝負服。
緊張していないといえば嘘になる心境の中、刑事課の扉を開け・・・!?
「急ぐぞ!」
「はい!」
「鑑識は!?」
「もう向かってます!!」
扉を開けた瞬間に向こう側から大勢の人が出てきた・・。
その圧に押され廊下の壁まで後退させられる。
「あの・・今日からこちらに配属され・・・・・。」
一応声を掛けたが、急いで走って行くその人達の背中に僕の声が届くはずも無かった。
「・・・・・・・・・・・・。」
あの様子からして、
早速何か事件が起きたに違いない。
すぐに後を付いていきたい気持ちはヤマヤマだけど・・
改めて部屋の中に入って、
誰か残っていないか恐る恐る確認する。
「あ、居た。」
一番奥の机に座り、湯飲みをフーフーしていた初老男性とバッチリ目が合った。