生きていくんだ。それでいいんだ。
――――――
「君も・・ゴホッゴホッ!・・吸・・」
「・・吸いません。
それより・・梅田課長に何を調べてもらったんですか?
その紙には一体・・?」
「大したものではありません。
被害者、門田マリさんの経歴を調べて頂いただけです。
君も見ますか?」
「はい。」
渡された紙にはよく見慣れた情報が載っていた。
年齢、住所、生年月日。
家族構成、通っていた学校、
現在の就職先。
僕たち刑事の特権というか・・
事件が発生したら必ず調べる、
“The 個人情報”だった。
「星野君。今から君にとても大切な“教え”を授けます。」
「・・・・?」
「私は再三にわたって、“君にはこっちの世界に来てほしくない”と言いましたが、
別に死者が視える事自体はどうでも良いんです。」
「え・・・・。」
「来てほしくなかった理由はそこではありません。
ですが、こっちに足を踏み入れた以上、今から私が言う事を胸に刻んでください。」
「・・・・・・何ですか・・?」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・。」