生きていくんだ。それでいいんだ。
――――――
「では本題に入りましょうか。」
「豊川さんは・・門田マリさんが嘘をついていると考えてるんですか・・?」
「少なくとも彼女は“3つ”、
嘘や隠し事をしています。
これだけ重なれば、
もう私は彼女の事を信用しません。」
「・・・・・・・。」
「1つ目は職場についてです。」
「職場・・・?」
「彼女の履歴書はもう目を通しましたか?」
「はい。しかし、遺留品の中にあった保険証はこの会社で間違いありません。
門田さんがここで働いていたのは事実だと思われ・・。」
「星野君、そうではありません。
大学を卒業後、この会社でずっと働き続けている事に私は疑問を持ちました。」
「・・・??」
「漆原ワタルというストーカーに狙われ、夜逃げまでして住む場所を変えたのに・・
どうして職場は辞めなかったのでしょうか?
これでは夜逃げした意味が全くありません。
漆原は会社に張り込んでいれば良いんですから。」
「・・・・・・・・。」
「仕事や職場について・・・昨夜、彼女から何か言及はありましたか?」
「いえ・・全く。」
「恐らく触れられたくないから・・
ツッコまれたくないからその話題は伏せたんでしょうね。」
「・・・・・・・・・・・。」