生きていくんだ。それでいいんだ。
「3つ目・・。
これは“嘘”ではなく“隠し事”。
・・そしてこれが、この事件の【核心】だと私は考えています。」
「・・なんですか・・?」
「T-falです。」
「・・・・・・・・・・。」
「君達が現場検証した時、床が濡れてる一角があったんですよね?」
「はい。関本主任が気付かず、
靴下濡らしてました・・。」
「傍にはT-falが落ちていたと?」
「はい・・。それが落ちて、水浸しになったんだろうと推測しました・・。」
「元気飯を出た後、私から門田さんに伺った話を思い出してみてください。」
「・・・・・・・・・。」
「長くんが調べてくれた“胃の内容物”からも裏付けできます。
門田さんはあの日、殺害されるまでお水しか飲んでいません。
ドラッグストアとコンビニから帰宅後、
“すぐに漆原が部屋に侵入した”
と彼女は証言しましたが・・
それならいつ、何の為にT-falへ水を入れたんでしょうね。」
「それは例えば・・・前日使った状態で水を入れっぱなしにしてたとか・・
朝飲もうとして、
とりあえず水だけ入れたとか・・
可能性はいくらでも・・。」
「星野君・・。
お気持ちは分かりますが、
何度も同じ事を言わせないでください。
彼女を庇ったりフォローするのは無しにして、
【床が濡れた原因はT-falじゃない】
と見方を変えましょう。」