生きていくんだ。それでいいんだ。


「・・・もしもし、星野です。」


<ガハハハ!星野、安心しろ。
漆原を見つけた!!>


「え!?」


<あの野郎。夜逃げ専門の引っ越し業者に依頼して雲隠れしようとしやがった。

警察手帳見せて“捜査の為”って事情話したら、業者がすぐ居場所をゲロったよ。>





「関本主任。豊川です。」


<あ、テツさん!
今回は星野が活躍中ですよ~。>


「今どちらにいますか?」


<とりあえず、漆原の引っ越し先アパート前で張り込んでます。

まさかもう俺達が辿り着いてるなんて、
お釈迦様でも気付くめぇ。>


「お願いがあります。」


<なんですか?>


「今すぐ漆原を任意で引っ張ってきてください。」


<・・・・は!?>


「門田マリさんが死んだ事と、彼女について話を聞きたい旨を伝えれば、

きっと彼は応じてくれます。」


<ちょ、ちょっと待ったテツさん。

任意同行なら簡単に出来ますが、
まだ物的証拠が見つかってない。

すぐに釈放になっちまうよ。>

< 79 / 114 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop