リボン~もう1度君に、プロポーズ~
「お父さん」

周晴さんが言った。

「俺は、もう後悔をしたくありません。

お父さんだって、同じことを繰り返したくなければ後悔をしたくないでしょう?」

そう言った周晴さんに、乙國さんはコクリと首を縦に振ってうなずいた。

「希里恵と大晴と一緒になって、大晴の成長を見守って、3人で一緒の時間を過ごしたいんです」

そう言った周晴さんの後で、
「私も周晴さんと同じ気持ちです。

今度こそ、一緒になりたいです」

私は言った。

「彼らを認めてください」

お兄ちゃんが言った後で、雪穂さんが頭を下げた。

「――ッ、うっ…!」

乙國さんは涙を流すと、
「――わかった、君たちの気持ちは…よく、わかったよ…」
と、言った。
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