リボン~もう1度君に、プロポーズ~
「希里恵さん、息子を…周晴をよろしくお願いします…。

3人で一緒に幸せになってください…」

そう言った乙國さんに、
「はい」

私は返事をした。

「周晴、希里恵さん…ウソをついて、別れさせて、本当にごめんなさい…」

乙國さんは泣きながら謝った。

「おじいちゃん」

そんな乙國さんに、大晴が歩み寄って声をかけてきた。

「大晴くん…?」

「どこか痛いの?」

首を傾げて聞いてきた大晴に、乙國さんは首を横に振った。

「大晴くん…おじいちゃんと、手を繋いでくれるかな?」

そう言った乙國さんに、
「うん、いいよ!」

大晴は笑顔で答えると、自分の手を差し出した。

乙國さんは大晴の小さな手を自分の両手で包み込んだ。
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