やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
莉緒はとりあえず土地勘がないため、手当たり次第に公園や店の中を探していく。
高辻はひとまず自宅で待機している妻の元へ向かっている。

見つけたら高辻に連絡をする。そう二人で伝えていた。

体力には自信のある莉緒。
ヒールの靴でも構わずに走った。

高辻に見せられた写真を思い出しながら探す。

でももう時計を見ると夜の10時半。
子供が一人で歩いていれば誰もがおかしいと思う時間だ。

「はぁ・・・はぁ・・・」
走りすぎて肺が痛い。
それでも莉緒は足を止めなかった。

それは・・・高辻との関係をもった自分のせいだと、罪の意識があったからでもあった。
画像フォルダで見た幸せそうな家族を壊してしまったのは自分だ。
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