やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
「パパは真君が大好きだよ。真君がいなくなって、本当に心配してた。今も探してるよ。」
「・・・」
「大好きだから心配になるんだよ」
「本当?」
「うん。本当。」
「でも大好きなのにどうして一緒にいれないの?」
「・・・」
真が莉緒の体から少し離れて莉緒の目を見る。
大きな純粋な瞳で・・・。

「お姉さんね、パパのお友達って言ったでしょ?」
「うん」
「パパに言ってあげる。」
「なんて?」
「大好きな人と離れたらだめだよって。大好きな人と一緒にいてって。真君と、ずっと一緒にいてって。」
「本当に!?」
真の期待の目に莉緒は大きく頷いた。

そして、その瞬間あふれ出す高辻との思い出を心の中にしまい込むことを決めた。
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