やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
「時間かかっただろ」
「いえ。」
和哉は一目見ればどれだけ資料をまとめることが大変だったかが分かる。
真剣な表情でファイルの中を確認する和哉を莉緒はまっすぐに見つめていた。

「古屋、市橋のサポート頼むぞ」
「了解っす」
「敬語」
「了解です」
和哉は何かと古屋のことも気にかけていた。
莉緒と二人でリサーチに出ることもあれば古屋と一緒にリサーチに回ったり、そのデータ処理の能力を評価して、会議の資料作りも古屋に任せることも多い。

「市橋は、部署のこと、支えてくれな。」
「はい」
「何かあったら連絡くれ。すぐには出られなくても必ず折り返すから」
「はい。」
そんなやり取りのあと、和哉は帰宅していった。
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