やっぱりあなたと ～クールな上司は強がりな部下を溺愛する～

莉緒は頑張って残業している古屋にコーヒーを淹れようと給湯室へ向かった。

そこには退社前に片づけをしている女性社員たちがいた。
「来週から部長いないんでしょ？私すっぴんで来ようかな」
「わかる！張り合いがなくなるよね」
「だからー。部長、かなりかっこいいもんね。」
「口数少なくて、書類見てる時なんてかなりかっこいいよね。」
「そうそう！でも、私たちの仕事の状況を把握してくれてたり、フォローしてくれるさりげなさ。」
「いいよねー。軽々しさがないとこがまたいい」
莉緒は話が盛り上がっている女性社員たちに、給湯室に入りにくく感じた。
「前の高辻部長も、優しくてかっこよかったけど。ジャンルが違うよね」
「わかるー。高辻部長が白なら、片寄部長は黒」
「それ、すごいいいたとえ！わかる！」
少し納得する部分もある莉緒。

でも、笑顔も多くて、優しいところもある。柔らかく笑うことだってある。