やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
「俺はお前が好きすぎて、どうにかなりそうなんだ。」
「・・・」
「この気持ち、お前にぶつけたらお前は困るか?」
不安そうな声に莉緒はどれだけこの人は自分を想ってくれているのだろうかと思い心が大きく揺れた。

莉緒が和哉に抱きしめられて、その声を聞いて全身から力が抜けたのも、涙が出そうになったのも、もう莉緒にはとっくに理由が分かっている。

ただ、会いたかったからじゃない。

違う・・・。

どうしようもなく、和哉を好きだからだ。

自然と気持ちがあふれてくるくらい。

自分の心に嘘がもうつけないくらい。

ごまかせないくらい。

過去にとらわれて怖がっている余裕もないくらい。
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