やっぱりあなたと ~クールな上司は強がりな部下を溺愛する~
ほんの少しの沈黙の後・・・

「ぶっ!・・ははっ!」
突然の笑い声に莉緒は驚いて体を離した。

和哉が笑っている。
しかも声をあげて。

「うれしすぎんだろ!」
和哉は少し体を離した莉緒の顔を両手で包み込んだ。
莉緒の顔をまっすぐに見つめる和哉は今まで見たどんな表情よりも優しい笑顔だ。
まぶしいほどに・・・優しい・・・。

莉緒の顔は涙でぐちゃぐちゃだ。

「かわいいなお前!可愛すぎだろ!」
和哉は両手で莉緒の顔を包み込んだまま、莉緒の唇にそっと口づけた。

「悪い。喜び爆発したわ。」
唇をはなすと和哉は大きな手で莉緒の涙を拭った。
それでも次々に莉緒の瞳から涙があふれ出して止まらない。
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